過蓋咬合の矯正

当院の院長は、矯正装置をつけて治療する期間を約2年間で終了できるように治療のタイミングや矯正方法を独自に工夫しております。

過蓋咬合になる原因について

過蓋咬合の矯正顎(あご)の大きさに対して歯が大きい、もしくは顎(アゴ)が小さい事が考えられます(顎と歯の大きさのアンバランス)。また、上下の顎の前後的な位置のズレ等による場合もあります。

治療のタイミング

治療のタイミングとしては、

  • 6歳~8歳の時(小学1年性~2年生)に一度、奥歯の位置をチェックします。
    奥歯の位置に問題がなければ、このタイミングで治療を行う必要はありません。
    上の奥歯が下の奥歯よりも前に来ている場合は、奥歯の調整が必要となり、奥歯の位置を動かす治療のみを約1年間実施します。そうすることで、永久歯が生えてきた時に矯正治療を行う必要が出てきた場合、抜歯(歯を抜く)の可能性が低くなります。
  • 9歳~11歳(小学4年生~5年生)に口腔内を調べ、矯正治療が必要な場合は、タイミングを見て治療を開始します。この時期は、乳歯と永久歯の混合歯列期になります。治療開始から約2年間で永久歯が生えそろい、矯正治療も終了するように治療計画を立てます。
  • 永久歯が生えそろった後に矯正治療をお考えの方へ(13歳以降)
    口腔内を詳しく検査し、顎と歯の大きさなどから、良い歯並び、良い咬み合せ、口呼吸にならないように歯を移動させる治療ができるか検討し、できるだけ非抜歯で治療計画を考えますが、必要に応じて抜歯も必要となります(参照:院長の診療コンセプト)。

放置しておくとどうなる?

前歯で切ったり、奥歯ですりつぶしたりする機能が不十分だと、繊維野菜やお肉などの食べ物が口の中に残ってしまい、それを水で飲み込んでしまいます。その結果、胃腸への負担が継続し、健康への障害の原因となります。

症例の紹介

過蓋咬合 非抜歯ケース 21才女性

主訴
前歯で咬みにくく、話す時の滑舌が悪い
診断名
歯列弓狭窄と上下顎歯叢生の量の差に起因する過蓋咬合の症例
治療開始日
2008.6.25
治療終了日
2010.5.26(動的治療期間)
矯正装置
0.018”スロットスタンダードエッジワイズブラケット
0.014”ステンレスラウンドワイヤー、0.014”X0.014”エッジワイズワイヤー、上顎大臼歯間幅径拡大装置と顎間ゴムの併用
抜歯部位
なし
治療期間
1年9ヶ月
装置料
50万円(メタル装置46万円、3Dリンガルアプライアンス4万)
月決処置料
5,000円×22回(装置費用を分割支払)
リテーナー
46,000円

【リスク・副作用】
※本症例では、以下に列記しておりますリスクと副作用は①以外はありませんでしたが、法令遵守のため各症例ごとに表記させていただきます。
①矯正治療開始当初の不快感や痛み
②個人差によって予定した治療期間が長くなることがあります。
③治療協力度等により、治療期間が長くなることがあります。
④歯ブラシがやり難いことにより、虫歯や歯周病の原因になることがあります。
⑤稀に、歯の根っこが短くなったり、歯ぐきがやせてしまうことがあります。
⑥稀に、歯と骨が癒着していて、一部の歯が動かないことがあります。
⑦稀に、歯を移動させることで歯の神経が失活してしまうことがあります。
⑧治療中に金属アレルギー症状が出ることがあります。
⑨稀に、治療中に顎関節症の症状が出ることがあります。
⑩治療途中に、以前に治した歯の形態修正をすることがあります。
⑪稀に、矯正装置を外すときにエナメル質に微細な亀裂が生じることがあります。
⑫動的治療後、保定装置の不十分な使用で、歯が後戻りすることがあります。
⑬治療後に、成長発育、親知らずなどの影響で後戻りを起こし、再治療が必要になることが、稀にあります。

治療の説明

前歯の咬み合せ(被蓋)が深く、前歯で物を咬み切ることが出来ず、奥歯のみで咬みつぶしていました。しかし、この症例は、特に下顎の幅がかなり狭く(狭窄)、奥歯で咬み砕くことも大変やりにくくなっていました。

治療は、上下共に歯並びの幅を両側3.5ミリほど広げ、デコボコや咬みあわせが深くなっている原因を取り除き、写真のような前歯と奥歯の良好な咬みあわせを回復し食物を咬んだり切ったり咀嚼能率を格段に向上させることができた症例です。

過蓋咬合 抜歯ケース 16才男性

主訴
前歯が出っぱっていて、下の前歯が見えない。そして、咬みにくい
診断名
上下顎骨の前方発育量の不調和に起因する、アングル第II級1類の上顎前歯部前突と過蓋咬合の症例
治療開始日
2011.3.2
治療終了日
2013.7.23(動的治療期間)
矯正装置
0.018”スロットスタンダードエッジワイズブラケット
0.014”ステンレスラウンドワイヤー、0.014”X0.014”エッジワイズワイヤー、コンビネーションヘッドギア
抜歯部位
上顎左右第一小臼歯 2本抜去
治療期間
2年4ヶ月
装置料
56万円(装置50万、コンビネーションヘッドギア6万)
月決処置料
3,000円×25回(装置費用を一括支払)
リテーナー
46,000円

【リスク・副作用】
※本症例では、以下に列記しておりますリスクと副作用は①以外はありませんでしたが、法令遵守のため各症例ごとに表記させていただきます。
①矯正治療開始当初の不快感や痛み
②個人差によって予定した治療期間が長くなることがあります。
③治療協力度等により、治療期間が長くなることがあります。
④歯ブラシがやり難いことにより、虫歯や歯周病の原因になることがあります。
⑤稀に、歯の根っこが短くなったり、歯ぐきがやせてしまうことがあります。
⑥稀に、歯と骨が癒着していて、一部の歯が動かないことがあります。
⑦稀に、歯を移動させることで歯の神経が失活してしまうことがあります。
⑧治療中に金属アレルギー症状が出ることがあります。
⑨稀に、治療中に顎関節症の症状が出ることがあります。
⑩治療途中に、以前に治した歯の形態修正をすることがあります。
⑪稀に、矯正装置を外すときにエナメル質に微細な亀裂が生じることがあります。
⑫動的治療後、保定装置の不十分な使用で、歯が後戻りすることがあります。
⑬治療後に、成長発育、親知らずなどの影響で後戻りを起こし、再治療が必要になることが、稀にあります。

治療の説明

前歯の咬み合わせ(被蓋)が大変深く、下の顎の前歯がまったく見えない状態です。この状態だと前歯で物を切ったりすることが困難です。さらに、上の奥歯が下の奥歯より前方にズレており、奥歯の咬み合わせが1本対1本の関係で、咀嚼能率が悪い状態です。

治療後は、良好な前歯の咬み合わせ(被蓋)、奥歯の2本対1本の咬み合わせが完成し、咀嚼能率が大幅にアップしました。上顎の第一小臼歯を2本抜いての治療となりましたが、結果的には、咀嚼能率、審美、口腔内の衛生状態も格段に向上した症例です。

TEL:0422-21-8888